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2012年05月01日

「努力の上に辛抱という棒を立てろ」~致知~


『一流たちの金言』 ~第5章 教えより~
 桂小金治(タレント)
────────────────────────────────────
この頃(10歳頃)、
僕にとって忘れられない出来事があります。
ある日、友達の家に行ったらハーモニカがあって、
吹いてみたらすごく上手に演奏できたんです。
無理だと知りつつも、家に帰って
ハーモニカを買ってくれと親父にせがんでみた。
すると親父は、「いい音ならこれで出せ」と
神棚の榊(さかき)の葉を1枚取って、
それで「ふるさと」を吹いたんです。
あまりの音色のよさに僕は思わず聞き惚れてしまった。
もちろん、親父は吹き方など教えてはくれません。
「俺にできておまえにできないわけがない」。
そう言われて学校の行き帰り、葉っぱをむしっては
一人で草笛を練習しました。
だけど、どんなに頑張ってみても一向に音は出ない。
諦めて数日でやめてしまいました。

これを知った親父がある日、
「おまえ悔しくないのか。 俺は吹けるがおまえは吹けない。
おまえは俺に負けたんだぞ」 と僕を一喝しました。続けて
「一念発起は誰でもする。 実行、努力までならみんなする。
 そこでやめたらドングリの背比べで終わりなんだ。
 一歩抜きん出るには努力の上に辛抱という棒を立てるんだよ。
 この棒に花が咲くんだ」 と。
その言葉に触発されて
僕は来る日も来る日も練習を続けました。
そうやって何とかメロディーが
奏でられるようになったんです。
草笛が吹けるようになった日、
さっそく親父の前で披露しました。
得意満面の僕を見て親父は言いました。
「偉そうな顔するなよ。
 何か一つのことができるようになった時、自分一人の手柄と思うな。
 世間の皆様のお力添えと感謝しなさい。
 錐(きり)だってそうじゃないか。 片手で錐は揉めぬ」
努力することに加えて、
人様への感謝の気持ちが生きていく上で
どれだけ大切かということを、
この時、親父に気づかせてもらったんです。

翌朝、目を覚ましたら枕元に新聞紙に包んだ
細長いものがある。
開けて見たらハーモニカでした。
喜び勇んで親父のところに駆けつけると、
「努力の上の辛抱を立てたんだろう。
 花が咲くのは当たりめえだよ」
子ども心にこんなに嬉しい言葉はありません。
あまりに嬉しいものだから、お袋にも話したんです。
するとお袋は
「ハーモニカは3日も前に買ってあったんだよ。
 お父ちゃんが言っていた。
 あの子はきっと草笛が吹けるようになるからってね」
僕の目から大粒の涙が流れ落ちました。
いまでもこの時の心の震えるような感動は、
色あせることなく心に鮮明に焼きついています。



  欲しくて堪らなかったハーモニカが手に入ったことよりも、
  自分に対する父の想いが何よりも嬉しかったんですね。
  物ではなく、相手を感動させる想いこそ、ずっと心に残る
  贈り物なのだと思います。


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