2012年10月09日
「遠くをはかる者は富む」~致知~
『致知』2012年6月号 特集「復興への道」より
鍵山秀三郎(イエローハット創業者)
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私が非常に問題だと思いますのは、村井知事が宮城県の
復興計画をもとに懸命に道を切り拓いておられる一方で、
その大本の国の明快な復興ビジョンがハッキリと見えてこないことです。
いまは残念ながら国にあまり信頼感がありませんね。
ですから仮になんらかのビジョンを示したとしても
国民は真剣に耳を傾けないと思うのです。
結局のところ何を言うかということ以上に、誰が言うかが重要なのです。
二宮尊徳翁の言葉に、
「遠くをはかる者は富み
近くをはかる者は貧す」
という言葉があります。
人間は個人の幸せを捨てることはできないものです。
ただそこで、いまの幸せだけを求めるのではなく、10年後、20年後という、
自分の次の世代も視野に入れた幸せを求めていくべきだと思うのです。
いまは残念ながら、「私の幸せ」「いまの幸せ」ばかりを
追求する風潮が蔓延しています。
幸せを願うのであれば少なくとも十年後もそうあることを願い、
このままでいいのかと一人ひとりが考えるようにならなければ、
この国は決してよくならないと思います。
Posted by 木鶏 at 21:00│Comments(0)
│致知(生き方・人生観)