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2012年07月10日

「夜の世界の子どもたち」~致知~


『致知』2005年4月号掲載
 水谷修(元高校教諭)
────────────────────────────────
    「夜回り先生」と呼ばれ、
    青少年の非行や薬物汚染拡大防止に活動を続ける
    水谷修氏を紹介します。
   *   *   *   *   *   *
 夜の世界に行きたくて行く子はいません。
誰だって昼の世界で認められたいんです。
本当は親や先生に「おまえのここがいいよ、ここが素晴らしいよ」
と褒めてもらいたい。
でも、昼の世界の大人たちは決して彼らを認めなかった。
 そして夜の世界へ追いやられてきた子どもたちはふてくされ、
非行、犯罪を繰り広げる。あるいは、悲しいかな、
援助交際などという名のもとに一晩の男の優しさに救いを求め、
さらに傷ついていきます。
 これまで夜の街で数え切れない子どもたちと出会ってきました。
僕と出会い、人生をやり直した子もいましたが、
さらに深い闇に沈んでいった子もいた。
負けた回数のほうが多かったんじゃないかと思います。

   *   *   *   *   *   *

 日本で一番薬物についての本を出しているのは誰だと思います? 
僕ですよ。一高校の社会科教師が専門書まで書いて、
日本の第一人者と呼ばれている。それが日本の薬物の現状です。
まともに薬物依存症の治療ができる医師は全国に十数名しかいません。
しかし、対照的に若者の間ではわれわれが太刀打ちできないほどの
速さで薬物が広まっています。いま第三次覚せい剤乱用期と呼ばれ、
警察庁の発表では、日本のあらゆる薬物の乱用者は160万人と
いわれています。日本国民の70人に一人の割合です。
専門家の間では、「薬物は大人は点で広がるが、子どもは面で広がる」
といわれます。大人は見つかるとヤバイから隠れて使う。
しかし、子どもたちは集団で使うからどんどん広がっていく。
「子どもの薬物使用は感染症だ」と言った人もいました。

   *   *   *   *   *   *

大人はずるい。いやなことがあっても、酒を飲もうが、
夜の街で遊ぼうが、いくらでも鬱憤晴らしができる。
でも、子どもには昼の学校と、夜の家庭しかないんです。
そこで追いつめられたら心がパンク寸前ですよ。

ここで子どもは二派に分かれます。
ある程度心の強い子は、夜の闇に沈んでいく。
でも、その何十倍もの心の優しい子どもたちは、
「私が悪い」と自分を責め、一人で悶々と苦しんでいるのです。
両親に怒られるのは私が悪いから、学校の先生に怒られるのも
私が悪いから、友達にいじめられるのも私が悪いから……。
自分を責め続け、イライラして夜も寝られない。
そこでカミソリを持つわけです。



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