2012年10月29日
「運命をデザインする―与えられた命の意味」(前編)
『致知』2012年2月号 特集「一途一心」より
日野原重明(聖路加国際病院理事長、名誉院長)
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自分の人生に起こることを「運命だ」と受け身的に捉える人が
多いようですが、私はいつも「あなたの運命をデザインしなさい」と
言うのです。
人生はよいことばかりではありませんが、誰かとの出会いを
契機に良い方向に変えていくこともできる。
運命は与えられるものではなく、自分から動いて
デザインしていくものだというのが私の考え方です。
そうやってあなたの生きる道を選び取り、
つくり上げていきなさいというのが、
いまの私から伝えたいことですね。
人間という存在や命には必ず終わりがある。
その終わりまでの与えられた時間を、
どうすればギリギリまで有効に使えるかということを
私はいつも考えています。
例えば私はいま2011年から2020年まで使える10年手帳を
使ってそこにスケジュールを書き込んでいるんですが、
2020年を迎える時には私は数えの110歳ですよ。
とにかく私の命は神様から与えられたものです。
その与えられたものに対して自分自身がどこまでも充実して、
感謝して生きていきたいと願い、全力疾走を続けているところです。
人生、これからが本番ですよ。これから本当の人生が始まる。
あなたの人生もこれから本番が始まる。
私は100歳を機に、新たに人生のスタートラインに立つ覚悟を持っています。
先日、サッカーのなでしこジャパンがアメリカにリードされていたものの、
後半戦の終盤で追いつき、延長戦でも食らいついた末、
PK戦で勝利して遂に世界一になりました。
人生もまた同様に、延長戦の中に本当の学びと実りを持つような、
一途一心に歩まんとする姿勢が大切なのだと思いますね。
Posted by 木鶏 at 21:00│Comments(0)
│致知(生き方・人生観)