2012年12月19日
「西郷隆盛が貫いた精神」
高柳毅(西郷南洲顕彰館館長)&頭山興助(呉竹会会長)
『致知』2012年8月号
特集「知命と立命」より
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「道は天地自然の道なるゆえ、講学の道は敬天愛人を目的とし、
身を修するに克己を以て終始せよ」
【高柳】
当時の学問の目的は、徳を身につけた立派な人物になることでした。
特に薩摩には郷中(ごじゅう)教育と呼ばれる独特の教育があり、
三つの掟、「負けるな(克己)」「嘘を言うな(誠)」
「弱い者をいじめるな(仁愛)」を徹底して教えられます。
弱い心に打ち克つ、心を誠にする、人を愛する。
この単純なことが私たち凡人にはなかなかできない。
しかし、西郷さんは常に天を仰ぎ、
天と問答しながら自分を正そうと努力されていますね。
【頭山】
そこに一点の心の曇りもない。まさに真心そのものです。
西郷先生は明治維新という偉業を成し遂げたのはもちろんですが、
その後も日本がいかに世界に伍していけばよいかを
一貫して求められた方です。
それが西郷先生にとっての天命であり、そこに向かって歩み続けられた。
先生が偉大なのはその根底に「敬天愛人」の精神を
終生忘れられなかったことだと思うんです。
「敬天愛人」、好きな言葉の一つです。
Posted by 木鶏 at 21:00│Comments(0)
│致知(生き方・人生観)