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2012年03月08日

「セントラル・パークの奇跡」~致知~


『致知』2010年1月号 特集「人生信條」より
 横内祐一郎(フジゲン会長)
────────────────────────────────────
(当時37歳だった横内祐一郎氏は、フジゲンの社長から
 “ニューヨークで当社のギターを売ってきてくれ”と頼まれ、
 一度も行ったことのない外国へ行かされます。
 横内氏は英語もしゃべれませんでした。
 しかし飛び込み営業に回っても、
 「ゴー、ホーム」と言われ、追い返されてしまう始末。
 その続きはこちらからです↓)

資金は見る見るうちに底をついて、
食事は1日1回ホットドックを頬張る程度。
社長に送金してくれと手紙を書くと、
注文がなければカネは送らないという。
それでは日本に帰ることもできません。
アポイントを取らなければと気づいてからは、
「アポイントを取りたいが都合はどうだ」
という英語を勉強して電話をかけるのですが、
それに対して向こうが返してくる言葉が分からない。
そうして5か月くらい悪戦苦闘しても、
1件もアポイントを取れず、
1本もギターが売れませんでした。
きょう売れなきゃ俺は死んじゃう。
そういう決死の思いで、アポイントを取らずに
ギターを4本ぶら下げて営業に出ました。
でも、やっぱりダメでした。
もう売れないし、お金もないから俺は死ぬのを待つしかない……。
どこをどう歩いたのか、
セントラルパークまでやってきて、
「あぁ」とため息をついてベンチに腰を下ろすと、
アメリカ大陸の地平線に
真っ赤な太陽が沈んでいくところでした。
そしてすとんと沈み終わったその時、
母が手を合わせて祈っている姿が浮かんできたのです。
「おまえの祐一郎という名前は、
 天が助けてくれるという意味で、
 お父ちゃんがえらい学者さんからもらってきた名前だよ。
 困ったら絶対に神様が助けてくれるで、大丈夫だで。
 おまえは何をやってもうまくいく」
 そう言って子供の頃から
 励まし続けてくれた母のことを思い出し、
「お母ちゃん、助けておくれよぉ。お母ちゃん!」 
と体いっぱい太陽に向かって叫びました。
どれくらいたったでしょうか。
気がつくと目の前に
一人のアメリカ人紳士が立っていました。
思わずその人に縋り付いて、私はワンワン泣きました。
彼は静かに私の背中をさすりながら
「なぜ泣いているんだ?」
と。
「私は日本からギターを売りに来ました。
 しかしアポイントが取れません」
とありったけの英語力で伝えると、
「私の家に来なさい。妻が英語を教えるだろう」
と言って家に招待してくれました。
そうしてその方の奥さんに
2週間ばかり手ほどきを受けたら、
すっかり英語が分かるようになったのです。
あれは不思議でした。
「You, try your business」
そう言われて再びアポイントの電話を入れると、
向こうが言っていることがおもしろいようにわかるんですね。
そうして取ったアポイントで、
300本の注文を取ることができました。
帰りのタクシーの中で嬉しさがこみ上げてきましてね。
ああ、あのアメリカ人夫婦に救われたなぁと。
いや、考えてみれば社長にも、
留守を守る母や妻にも支えられているな。
会社では、俺の留守を
社員のみんなで守ってくれているんだな。
ああ、おれはみんなに支えられながら
生きているんだと心から思いました。
その感謝が原動力となって、
全米を回って合計1万本、
20万ドルの注文を取ってくることができました。
その後、オイルショックで大打撃を受け、
社長は完全に経営から退きました。
私は大赤字に転落した会社を引き継ぎましたが、
「商品をつくるまえに人間をつくる」
「素晴らしい人間がつくるギターが、悪いわけがない」
という経営方針でやってきたら、
自然と世界シェア3割強の
ギターメーカーとなっていました。



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