2013年11月05日
【若い頃に覚えるべきは仕事ではなく、我慢】
早乙女哲哉 (天ぷら「みかわ是 山居」主人)
『致知』2013年7月号
特集「歩歩是道場」より
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私のところにも
料理人志望の若い子たちがよく訪ねてきて、
寿司屋でも西洋料理屋でも
「どこかいい店を紹介してください」
と言ってきます。
私はいくらでも紹介はしますが、
その前に必ず次のことを言って聞かせます。
「あんたたちは仕事を覚えに
行くんじゃないんだよ。
その店へ〝我慢〟を覚えに行くんだ。
我慢を覚えたら、
もうその時にはちゃんと仕事も覚えているから。
店のオヤジさんが気分よく寿司が握れる、
快適に料理ができる、
あいつの掃除は凄いなと感心される。
そうやってオヤジさんにとって
気分のいい掃除ができるか、
気持ちのいい皿洗いができるか。
それができた時には、
オヤジさんと同じリズムで
仕事ができているということで、
オヤジさんを超える気配りが
あなたにあるという証拠だ」
そう言って送り出すと、
途中で辞める人はほとんどいません。
駆け出しの頃に店を
移りたくなる理由のほとんどは、
「上の人が何年経っても
仕事を教えてくれないから」というもの。
そうではなく、
5年我慢したら5年分、
10年我慢したら10年分、
ちゃんと仕事を覚えているものだと、
私の経験からもそう思います。
また、若い人に限らず、
物事を斜に見たり、
すぐ理解したような風をして、
「あぁ分かりました、分かりました」
などと言う人がいますが、
これは一番いけない。
痛くてもけがをしても、
その時どんな思いをするとしても、
物事を真正面から受け止める。
そうやって正面から受け止めたものだけが、
自分の中に財産として蓄積されていくのです。
Posted by 木鶏 at 21:00│Comments(0)
│致知(仕事・プロ観)