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2012年04月17日

【とあるタクシードライバーの気付き】~独語~


何年も前の話ですが、『タクシードライバーは眠れない~
規制緩和・過酷な競争~』という番組で、大阪のタクシー
ドライバーの置かれている非常に厳しい状況を放送して
おりました。

規制緩和による競争で価格競争を余儀なくされます。
一番苦しむのは、ドライバーでした。
登場しているタクシードライバーの年収は224万円にまで、
落ち込んだそうです。

そんな状況の中、リストラされてタクシードライバーに
なった方のタクシーに同乗してインタビューする形の
会話シーンで番組が締まります。

そのドライバーさんの話によると
ある日、奥さんが道端に咲いている花をきれいに思い、
歩道から道路の方へと近寄ったところ、
タクシーがお客さんと思って寄って来たらしいのです。
それを見た奥さんは苦労している夫の姿と
重なったのでしょう。
奥さんが、
 「まっちゃん(夫)もこうやって寄って来るんかな思たら、
  ポロポロ涙流れてしょうがなかった」
と言うのです。

まっちゃんは、それがタクシードライバの習性なんだと
番組スタッフに言います。
そして、こう続けるのです。
 「あー、こんなに悲しませたらいかんなぁて、思うのも
  バイタリティーを出す元気の素なんです。
  人間この世に生れて、そういうのが分かっただけでも、
  もういいんじゃないですかねぇ。
  バブルがはじけようが、規制緩和で国が好き勝手しようが、
  おれはおれで力強く生きるんだ
  というのを失わなかったらいいんじゃないですかね」
と。

この番組は規制緩和によるタクシードライバーの
本当に苦しい現実にスポットを当てたものですが、
最後の締めでこの方の思いを
聞くことで少し救われた気がします。

はっきり言って、よくある話かも知れないし、
もっとしんどい思いをしている人もいるだろうし、
そう大した内容ではないでしょう。
普通に聞いていれば、ああ、ちょっと良い話やなぁ、
で終わってしまう内容かも知れませんね。

でも、こういった話を聞いた時は、気付きと共に
自らの日常に落とし込んでいければと思うのです。

より深く観ると、このドライバーさんは、
見事に達観されているのです。
とても大切なことに気が付かれております。

先ず、
どんな苦しい状況になろうと
「おれはおれで力強く生きるんだ
というのを失わなかったらいいんじゃないですかね」
という言葉に、致知5月号の特集テーマ
その位に素して行う』の思いそのものを観ました。

そして、次に感じたこと。
この夫婦は良き御縁をいただいたなあと、
羨ましくも感じられます。
これからも色々と苦労されるでしょうけれど、
それを乗り越えられる宝物を確かに見つけられたのです。
それがどれほど素晴らしいことであるか。

厳しい現状であっても、夫婦の愛情がある限り、
支え合い強く生き抜いていけるものです。
普通に過ごしていれば、それに気付かず、
当たり前の日常の中で、相手への思いやりも薄れ、
大切な何かを色々と失うこともあるでしょう。

夫婦の愛情は、人における全ての愛の大本と言っても
過言ではないと思います。
これはどちらか片一方だけでは、いずれ何らかの歪が出ます。
他人相手であれば、与えの一方でもかまいません。
逆に「人生の貯金」ができるのでラッキーです。
しかし夫婦関係は、やはり
共に思いやりと愛情を注ぎ合うことが必要なのです。

家庭によって様々な環境や条件が絡み合い、
何が一番求められているのかも、それぞれです。
ただ、当たり前の日常生活の中で気を配り、
相手をよく見てあげられるなら必ず分かるはずです。
そうした積み重ねこそ、本当の幸せを
夫婦(家族)で築き上げていく近道ではないでしょうか。

自らの反省も込めつつ、そう思うのです。


※《君子は其の位に素して行い、其の外を願わず》
  中国古典『中庸』にある言葉で、
  立派な人物は自己に与えられた環境の中で、
  運命を呪ったり不平不満を言ったりせず、
  精いっぱいの努力をし、それ以外のことは考えない、
  という意味です。



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Posted by 木鶏 at 12:24│Comments(0)会員独語
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