2013年09月23日
【人生を変える「愛語」とは】
酒井大岳(曹洞宗長徳寺住職)
『致知』2013年10月号
特集「一言よく人を生かす」より
────────────────────────────────────
曹洞宗の開祖・道元禅師。
師の説いた「愛語」の教えを現代に伝える
酒井大岳氏が語った言葉の力とは。
* * *
言葉に力がある、というのは善い意味でも
悪い意味でも言えることです。
心ない言葉は時として凶器となり相手に
立ち直れないほどのダメージを与えます。
一方で苦境にある時に掛けてもらったさりげない一言が
生きる上での大きな糧になることもあります。
曹洞宗を開かれた道元禅師は後者を「愛語」と表現されました。
道元禅師の筆による『正法眼蔵』という経典には
有名な次の一節があります。
「愛語よく廻天の力あることを学すべきなり」
愛のある言葉はその人の人生を根底から
変えてしまう力がある、という意味です。
私がこの愛語という言葉に触れたのは十八歳頃でしたが、
この二文字を噛みしめながら深い感動に包まれたことを
いまでも覚えています。
というのも、私自身が愛語によって救われ、
生かされた経験がありましたから。
Posted by 木鶏 at 21:00│Comments(0)
│致知(大切なこと)