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2012年09月18日

【ケヤキとトチノキの昔話】

 
むかぁーしむかし、ある奥深い山地でな、
同じ頃に芽吹き成長した若木が二本あったそうな。
 場所も近く、背丈も似たような感じであったため、
いつしか大層仲が良くなった。
 若木はそれぞれケヤキとトチノキだった。
ケヤキは木質がやや重硬のためしっかり基礎固めを重視した。
一方のトチはやや軽軟であったので、成長を急いで大きな葉っぱを
たくさん茂らせられるようにできるだけ枝を広げることを優先した。

 そうして何十年かたった頃、ケヤキが心配して言った。
「おまん、いつの間にかどえらいのっぽになって
 手ぇもあちこち広げちぁあらいしょ。大丈夫かえ? 」
「わえのことかえ、なえ心配ひてくれるんよ?」
 と、トチノキは聞き返した。
「おまん、上ばっかいに伸ばしちゃあるけど、
 根っこもあんばえ伸ばさなあかないしょ。
 台風来たら、どたかされてまうろぅ」
「ほおかえ、まあ大丈夫じょよ。
 おまんに比べて、軽うてやらこいさけ、
 がいな風にもしなってやりすごさよぅ。
この方が枝ぶりも良おて見事やいしょ。
 ほいて、葉っぱ多い方が陽の光もたっぷり受けられるさけねぇ、
伸びもはよなら。
 おまんこそ、まっと枝伸ばしよし。ふうわりろう」

 確かにケヤキに比べてトチノキは大きい葉がたくさん茂り、
立派に見えたので、周りの木々も口々に褒めそやした。
 ケヤキはふと、自分も真似してもっと枝葉に比重を傾けようかと
考えたが、いやこのまま行こうとペースを変えなかった。

 その秋、どっと強い風がこの山地を吹き荒れた。
 バランス良くしっかりと根の張ったケヤキはびくともしない。
トチノキはしなやかによく風に耐えた。
しかし、揺れ具合が想像した以上であったため、
少し心配になり、ケヤキの言うように根っこに関心を向けた。
 が、少しすると周りのことにばかり目が移ってしまい、
再び枝葉に傾注するようになってしまった。

 しばらく年月が経ったある夏、トチノキがケヤキに話しかけた。
「おまんの幹も貫禄出てきたの。
どっしりひて、中身が充実ひてる感じすらよぉ。
わえにはまねできん芯の強さと奥深さ持っちぁあら」
「おおきによ。おまんもあいかあらず見事な枝振りやいて。
 近隣並びない勢いじょ。
 ほいて、前におせかいたように、根はしっかりひてるかえ?」
「まあ、ほどほどじょ。根ぇ伸ばいても、め(見)ぇへんさけの」
「そえはどえらい大事(おおごと)じょ。
 おまんほど勢いあればあるほど逆に根がものを言うてくるんやれぇ。
 そこが弱かったら、いつか、あらくたい雨風にやられて
 もじけてまうろぅ。悪いこと言わんさけ、
 今からでもあんばえ根っこぉ伸ばしときよし!」

 ケヤキのしつこい言い様にトチノキも流石にそうしようかと心決めした。

 しかし、遅かった。
 その秋のこと、近来まれに見る巨大な台風がこの山地を襲った。
 見事な外見に比べて十分な根を育成していなかったトチノキは、
雨で地面が弛んでいた上、凄まじい風勢に耐え切れず、
とうとう横倒しになってしまった。
 大きな枝葉はそれだけでも重くなるし、いざ風が吹いた時は
より多くを受けてしまう。それを凌ぐには、当然のことながら
大地をギュッと掴んで離さない相応の大きな根が必要だった。

「あっでぇぇぇ・・・・・・」
 相変わらずびくともしなかったケヤキはそれを悲しんだが、
どうすることもできず、ただ寂しげに佇むだけだった。

                               (おしまい)





小さい頃、まんが日本昔話は毎週欠かさず観てましたが、
今に思えば時折訓戒を含んだ良い作品でした。
スポットではなく、フルで再放送してほしいアニメです。
今の子供たちに観てもらいたいですね。

この昔話のテーマについては、少し長くなるので
また明日に続きます。



  PS.
  文中の和歌山弁は適当ですので、あしからず(苦笑)
  


Posted by 木鶏 at 21:00Comments(0)会員独語

2012年09月18日

【天の一角】 ~名言~


狭くともいい 
一すじであれ 
どこまでも掘りさげてゆけ 
いつも澄んで 
天の一角を見つめろ

  (坂村真民・詩人)
  


Posted by 木鶏 at 12:28Comments(0)名言・金言・格言